白髪が増える本当の原因は過酸化水素？カラーやパーマで白髪が増える理由と対策を美容師が解説/品川区中延髪質復元×ハーブマジック美容室Pensiero【ペンシエロ】

2025年6月14日 2025年6月14日豊島淳一

豊島淳一

白髪に悩む30代〜50代の女性が増えています。鏡を見るたびに増えていく白髪に、「もう歳だから仕方ない」と諦めていませんか？実は、白髪が増える原因は“年齢”だけではありません。現役美容師として多くの女性の髪を見てきた中で、見過ごされがちな「過酸化水素」が、白髪の大きな要因になっていることが分かってきました。この記事では、なぜ過酸化水素が白髪の原因になるのか、そして今日からできる対策について詳しく解説していきます。

【1】白髪が増えるメカニズムと過酸化水素の関係

まず、白髪はなぜできるのでしょうか？髪の色は「メラニン色素」によって決まります。メラニンは、毛根にある「メラノサイト（色素細胞）」が「チロシナーゼ」という酵素を使って作り出します。しかし、このメラノサイトの働きが弱くなったり、チロシナーゼが機能しなくなると、メラニンが作られなくなり、髪が白くなってしまうのです。

ここで注目したいのが「過酸化水素（H2O2）」の存在です。過酸化水素は、実は私たちの体内でも自然に発生する“活性酸素”の一種です。細胞の代謝過程や、紫外線・ストレスなどでも体内に生じます。さらに、ヘアカラーやパーマなどの薬剤にもこの過酸化水素が含まれており、髪や頭皮に直接影響を与えるのです。

この過酸化水素は非常に酸化力が強く、メラノサイトを傷つけたり、チロシナーゼの働きを阻害したりすることで、メラニンの生成を妨げてしまいます。つまり、体内や外部からの過酸化水素が蓄積すると、白髪が増えるリスクが高くなるというわけです。

【2】カラーやパーマで白髪が増える理由

カラーやパーマで使われる2剤には、必ず「過酸化水素」が含まれています。この成分は髪を脱色したり、パーマの化学反応を進める役割を持っていますが、同時に頭皮に残留しやすいという特性もあります。施術後にしっかりと中和処理をしないと、過酸化水素が頭皮に残り、酸化ストレスを与え続けてしまうのです。

この残留過酸化水素が、毛根周囲のメラノサイトにダメージを与えることで、数ヶ月後に白髪として現れることがあります。特に、繰り返しカラーをしている方や、白髪染めを頻繁に行っている方は要注意。見た目を整えるつもりが、実は白髪を増やす原因になってしまっているかもしれません。

また、ブリーチや縮毛矯正など、強い薬剤を使う施術も同様に過酸化水素の影響を受けやすく、白髪のリスクを高める可能性があります。

【3】過酸化水素を除去するための美容室ケアとホームケア

では、カラーやパーマをやめなければ白髪は防げないのでしょうか？答えはNOです。大切なのは、「過酸化水素をしっかり除去するケア」を行うことです。

●美容室でのケア
・施術後の中和処理（アスコルビン酸や専用除去剤を使って残留薬剤を分解）
・弱酸性のトリートメントで頭皮バランスを整える
・施術後に抗酸化成分を含む頭皮ケア（スプレーや美容液）

これらのケアを丁寧に行うことで、過酸化水素によるダメージを最小限に抑えることができます。

●ホームケア
・抗酸化成分配合のシャンプー（ビタミンC誘導体、フラーレンなど）
・洗浄力が強すぎない、頭皮に優しいアミノ酸系シャンプーの使用
・週に1〜2回の炭酸ケアで頭皮の汚れをリセット

毎日の積み重ねが、白髪を予防する大きな鍵となります。

【4】内側から白髪を防ぐ食事とサプリメント

白髪を予防するためには、外側からのケアだけでなく、体の内側からのケアも重要です。過酸化水素を分解する体内酵素「カタラーゼ」「グルタチオンペルオキシダーゼ」をサポートする栄養素をしっかり摂ることで、白髪リスクを下げることができます。

●積極的に摂りたい栄養素と食材
・鉄分：赤身肉、レバー、あさり、ほうれん草
・セレン：カツオ、マグロ、にんにく、玉ねぎ
・ビタミンC：キウイ、ブロッコリー、パプリカ
・ビタミンE：アーモンド、アボカド、かぼちゃ
・ポリフェノール：緑茶、ブルーベリー、赤ワイン

また、必要に応じてカタラーゼやセレンを含むサプリメントを取り入れるのもおすすめですが、摂りすぎには注意しましょう。栄養バランスのとれた食事が基本です。

【5】白髪を増やさない生活習慣の見直し

●睡眠とリラックス
良質な睡眠は、体の修復やホルモンバランスを整えるために不可欠です。成長ホルモンの分泌は夜間に集中し、この時間にダメージを受けた細胞の修復が行われます。

●ストレス管理
慢性的なストレスは活性酸素を増やし、過酸化水素の生成にもつながります。ストレス対策として、軽い運動や深呼吸、瞑想などを日常に取り入れましょう。

●紫外線対策
紫外線も活性酸素を増やす大きな原因のひとつです。帽子やUVカットスプレーで髪と頭皮を守ることが、白髪予防につながります。

●血流促進
頭皮の血流が悪くなると、栄養や酸素が毛根に届きにくくなります。頭皮マッサージやブラッシングで血行を促進しましょう。

【まとめ】
白髪は「年齢のせい」と決めつけず、原因と向き合うことで予防も改善も可能です。中でも「過酸化水素」は白髪の増加に深く関係しています。ヘアカラーやパーマを楽しみながら、過酸化水素の影響を最小限に抑えるケアを取り入れていくことが、これからの白髪ケアには欠かせません。今日からできる習慣を少しずつ取り入れ、未来の髪を守っていきましょう。